そんなことを考えていると、チャラ男サンが戻ってきた。
『えっ早いですね』
「いなかったよ?」
『うそっ!』
そんなはずは…!
「きっと隠れちゃったんだよ」
確かにそうか。同じところにずっといたりしないよね…
「部屋は探してみたけど見つけられなかった。ごめんな〜」
『い、いえ!ありがとうございます!』
「うん。財布はあったから取ってきた」
よし…やっぱり武器を買いに行こう。
「でもさ萌佳、もう近くの店どこもやってなくない?」
『えっ!』
もうそんな時間!?
iPhoneで時間を見ると…たしかに、もうやってない…
『えーーでも武器なしで、どこに敵がいるかわからない部屋にいたくないですぅ………』
ヤツだけはだめなんだ、あたし。
なんか泣きそう……
チャラ男サンはちょっと困った顔をして
「んー…じゃあ、
うちにくる?」
と言った。
『へ?奏さん家?』
行くって…つまり…泊まるってこと?
そのとき、あたしの脳裏に真那の言葉が浮かんだ。
“お持ち帰り”…なのか?これは。
『え…っと……』
どうしたらいいのー!?
