『奏さーーーーん!!!』
「なに、どしたの」
『実は…ヤツが出たんです…』
「ヤツ?」
名前も言いたくない…と真剣な顔で言うと、チャラ男サンは笑った。
「なるほどね!黒いヤツね!」
あたしはうなずいた。
『今から武器…殺虫剤買ってきます
……あ』
「今、萌佳が気付いたこと俺当てられる気がする」
『…せーのっ?』
「『財布忘れた』」
はい、大正解でーす…
あたし、馬鹿???
『どうしよう〜!武器なしでは部屋入りたくない〜』
「なにそれウケる!
…ていうか、俺入ってあげようか?」
…へ?
『まじですか…?』
「退治してきてあげるよ」
『えぇっ!?いいんですか!?』
是非ともお願いしたい!!!
あたしはチャラ男サンと階段を上がった。
「どこらへんにいたの?」
『部屋の、奥の方です。あの出っ張ったとこ』
「あ、間取り同じだよね。おっけーおっけー」
じゃ、行ってくるわ、と
チャラ男サンは入っていった。
あれ…今さらだけどわたし部屋に変なもの置いてないよね?
洗濯してないから下着はまだ干してないし…大丈夫か。
