「それは騙されてるよ、萌佳!!!」
帰ってからしばらくして、真那から電話がかかってきた。
ふたりで帰らされたことを気にしてくれていたらしい。
で、一部始終を話すと、この反応。
『えーなんでー?』
「だってさ、いい人すぎって逆にあやしくない?」
…まぁ、言いたいことがわからないでもない。
『最初は油断させといて、ってこと?』
「うん。同じアパートなんてさ〜、いつお持ち帰りされてもおかしくないよ?」
うーん…
そんなもんなのかなぁ…
「とにかく気をつけなよ!それに、萌佳は他に気になってる人いるでしょ?」
『え!?な、なんで!?』
「長谷川サン。萌佳、いいなって思ってるんじゃないのー?」
う…
た、たしかに、タイプだし雰囲気も好きだけど…
『気になってる…のかな?
全くって言ったら嘘だけど…』
「やっぱり。もし本気になったら応援するからさ、相談してよねっ」
真那…
なんていい子なの…
『あたしは真那と付き合う♡』
「はいはい、そういうのいいから」
『流されたーーーっ』
「わかったから。じゃ、そろそろ寝るね〜」
『うん!おやすみ〜』
ほんと、いい友達に巡り会えてよかったなあ。
わたしなかなか運いいな。
