きっとこの日からあたし達の運命は始まっていたのでしょう。


「星奈(セイナ)〜!ねえ、クラス!どうだった?」
そう元気良くあたしに声をかけてくれるこの子は中学の頃から親友の三上千紗(ミカミ チサ)。
今日、あたしたちは永野高等学校に入学した。
「1組だった!千紗は?」
「ウソ!一緒!!」
運がよかったあたしたちは同じクラス。
そして苗字が三浦(ミウラ)、水森と…出席番号も近く仲良しか!って。笑

1組の列に並び入学式が始まった。
こういうのって、入学式にかっこいい人見つけんのが普通だよね。なんてまるでマンガの世界に浸っていたあたしは1組だけでなく学年を見渡す。
“まあ、いないよな笑”
見事にそんな訳もなく、イケメンは見つからず…

でも、イケメンでもないのに一際大きいあなたを目で追っていた。

あの位置だと6組だ。一番遠いや。
友達と楽しそうに笑う彼はふと寂しそうな顔をするのでどうしても頭に焼き付いた。