そして10分くらい経つとこいつは目を覚ました。 「…大丈夫か?」 「ん…?」 まだ意識がはっきりとしないのか、ボーッと周りを見渡すコイツ。 「倒れたんだよ、おまえ。で、俺が運んだ。」 「あ…ごめんね……ありがと。」 そしてこいつはフワリと笑う。 「……っ!」 そんな顔、できたのかよ…… いつもだったら頼んでない、とか言いそうなのに。 素直すぎるだろ。