「空いてる席は…」 先生がそう言うと、学級委員の女子が手を挙げる。 「相川さんの隣空いてます。」 「お、本当だな。じゃ、相川の隣だから、窓側の一番後ろの席に座ってくれ。」 って、マジか。私の隣かよ。 「………」 無言で近づいてくる日野くん。 「あ…」 目が合うとそう声を漏らしてしまう。 だけど日野くんは対して気にした様子もなく、席に着いた。