「だってお前遅いし下手だし見てらんねぇもん。」



「悪かったわね、遅くて下手で。だけど…ありがと。」



そして無言になる。



性悪男は器用でさらにスピードも速い。



なんて嫌味なやつ……



だけど、その嫌味なやつのおかげで早く終わった。



「ありがと、アンタのおかげで早く終わった。」




「別に。提出してこれば?」



「うん、じゃあね。」



職員室へ向かう途中、窓の外を見ると結構暗かった。



よかった、ほんとアイツがいなかったら真っ暗の中帰るとこだった。