「あ、頭下げないで……」



私がそう言うと申し訳なさそうに私を見る。



「ごめんね、本当…。こんなんだから俺、友達とかできないんだよ……」



自分の髪をクシャリして切なそうに目を伏せる日野くん。



本当は…いいやつ?



そう思った時、日野くんはニヤッと笑った。



「なーんてな。騙されただろ、演技だったんだよ、バーカ。」



くっ、なにそれ!一瞬いいやつって思っちゃったじゃん!