すると日野くんが立ち上がった。




「お、日野何か反抗あるのか?数学の課題を出さなかったくせに。」



担任の教科は数1。

課題を出さないとグチグチ言われるから基本みんな出すのだ。




「特にありません。でも、女子の方は推薦していいですか?」



日野くんがそう言うと先生は頷いた。



「そうだな、数学の課題を出さなかったおまえに特別に女子を選ばせてやろう。」



チラリと日野くんを見ると、目があった。



日野くんは口角をあげて笑っていた。




嫌な予感…………




「じゃあ女子は………相川さんで。」




やっぱり!!!


最悪だ……




「じゃ、相川と日野で決定な。」



ちょっと待て、私に拒否権はないのか。



そう思ってると、隣から



「ねえよ。」



という明らかに私の心を読んだ答えが返ってきたのであった。