「まぁ、とりあえず日野くんの気持ちも考えてあげてよ。 日野くんを信じるか信じないかはキミ次第。だけど話くらいは聞いてあげてよ。ね?」 七瀬くんはそう言って屋上から出て行く。 「話くらい……」 本当は話すのも辛いけど……日野くんは勇気を出して話しかけてくれた。 逃げてるのは…私。 七瀬くんの言葉が頭の中で流れる。 一回……話してみようかな。 ギュッと握りこぶしを作って私は教室へと戻った。