「おまえも騙されてるの?あいつに。魅力とか感じちゃってるわけ?」




「騙されてるとかはわかんないけど魅力は感じてるよ。アンタなんかよりずっと優しいし。」



私がそう言うと性悪男は私の頬をさわった。



「ふーん、そうなんだ、おまえは俺よりアイツの方が付き合いたい、と。」



「そういうことじゃなくて、人としては七瀬くんの方が好きなの。

そんなの……恋愛対象としてはアンタのほうが好きに決まってんじゃん、バカ。」



私がそういうと性悪男は嬉しそうに笑って私に深く口付けた。