そしてその場に5分ぐらいいた。…どうすれば…ピリピロリーン。!!LINE!!
『鬼が校長室に現れました。』
校長室…どうしよう、すぐ下にいるってことだよね。…でも私達以上に危ないのが実麗たち。動いてないとすると、5つ隣の音楽室。つまり派手な音をたてれば気づかれること間違いなし。
「ヤバイことになったな。直樹たち。」
ピリピロリーン!!…開くと歌羽たちからだった。
『今、どこ?私達はそのまま。』
よかった、動いてなくて。歌羽はひとまず安心。ひとまず、
『私達も移動せずそのままだよ。真下にいるけど、派手な音をたてなきゃばれないから大丈夫。』
と送っておいた。
『よかった。』
そしてしばらくすると実麗から、
『どうしよう、今会議室にいるんだけど、すぐ隣で音が聞こえる…!今何か壊してる…とりあえず大人しくしとくね。』
私もそれが一番いいと思う。
しばらくたっても悲鳴など、ガラスが割れる音以外は聞こえなかったから、少し安心してきた頃。
「ぎゃああああああああああ!!」
直樹の叫ぶ声が聞こえた。…ってことは…見つかったの!?
すると、近くに走ってくる音が。…まさか、こっちに近づいてきてる!?その時、子供の無邪気な声が聞こえた。
「ハハハハハハハハ!!一人見っけ!!あと5人!楽しい!」
…つまり直樹は…。それにこの子人を殺すことに罪悪感すら感じてない。楽しいとまで言っている。…この子に何が起きたんだろうか。タッタッタッ……。
実麗かな?じゃあ行った方が?ドアに手をかけようとしたところで
「みぃつけたっ!」
という声が。ヤバイッ!見つかった!?そう思ったけど…
「いゃ、こっちに来ないで!」
「みれーちゃん、だっけ?見つかったら大人しく捕まるしかないんだよ?だから…大人しく私と遊ぼ!」
「イヤァァ!!」
という実麗の悲鳴があったけど…何にも音はしなかった。…どういう、こと?
「これで二人!!あと4人!キャハハ!」
「みんなが逃げるそのなかに~
私はいるよそのなかに~
いつでも鬼になったげる~
みんなを赤くしてあげる~
私の周りはいっつでも~
赤~いシミでいっぱいだ~
何人いようが構わない~
ぜーんぶ真っ赤にしてあげる~
白黒茶色許さない~
赤じゃないと、許さない~
真っ赤じゃないと許さない~
さぁみんなで!なろうよ!真っ赤に~
世界は皆真っ赤っか~
みんなで遊んで真っ赤っか~」
……歌?…これを聞いて、全身が震え上がった。これが、鬼の歌?本当に鬼じゃん…。
すごく怖い。これが聞こえてくるの?
と恐怖で震えていたら、鬼はどんどん遠くなっていった。…ふと実麗が気になったこで廊下に出る。…でも。…ない。どういう、こと?確かに実麗は近くで鬼に見つかったはず。…なのに。姿も何も見つからない。
「おい、大丈夫か?…実麗は?」
「どこにもいない!!何も見つからない!!」
「…遊ぼう。」
「は?」
「遊ぼうっていってたよな?…つまり、鬼は実麗と直樹を見つけて、どこかに隠してるんじゃないのか?それで皆見つかったら、皆で遊ぶ。…もちろん、只ではすまない遊びだろうけど。」
なるほど。じゃあ見つかるまではいいとして…あとはヤバイことになるのか。
といっても私には想像できないけど……。
ピロピロリン…。うわっ!びっくりしたー!開いてみると…
『神田直樹さん、愛川実麗さんが捕まりました。』
とかいてあった。そこへ、歌羽が、
『あなたは、誰ですか?何の目的でこんなことしてるの?』
私もずっと不思議に思ってたんだよねー…。すると、
『私はただの情報人です。目的は教えることはできません。私も詳しくはわからないのです。が、女の子が遊びたいからということにしておきます。』
情報人ー!!!
でもこの女の子が遊びたいからって…。
「遊びじゃねぇよ、これ。」
「どうみても殺しゲームだよ…。」
あ、殺しゲームといえば…いえばなのかな?
『これは鬼に気づかれますか?』
と送ってみる。すると
『気づかれません。また、この着信音も鬼にはきこえません。』
ときた。よかったー!聞こえてたらすぐばれちゃうよ…。と思っていたら…。聞こえないんかーい!