「ねぇ、聞いて!!」
私は高校2年の中里真奈。で、今喋りかけてきたのが、藍川実麗。彼女も同じく、高校2年。性格は天真爛漫で純粋、可愛くて素直な明るいバカ…。運動神経は、普通だけど足だけは女子のなかで一番早い。
「また怖い話?」
この子は、鈴野歌羽。彼女も同級生。彼女は冷静でツンデレ&クーデレだけど天然な美人。頭はよくて、運動神経抜群!!
「この学校にまつわる話。この学校てね、かくれんぼっていう怖い遊びがあるの。五人以上で遊ぶゲームなんだけど、夜12時に、五人とも隠れて、「もーいーかい。」っていうの。すると、「もーいーよ。」ってかえってくるの。そして、かくれんぼが始まって、鬼の背中をタッチするまで終わらないの。しかも、鬼に見つかると、殺されちゃって、全員殺されちゃうと、次の日、勝手に夜1時、学校にいて、またかくれんぼしなくちゃいけないの!!」
「しかも、鬼の顔を見たら、後ずさっちゃダメ、後ずさったら最後、鬼が目の前に現れて、「みぃーつけた。」って言って殺されちゃうんだぜ!!」
「しかも、鬼は歌を歌ってるんだって。」
こっちは、同級生の高山政成。彼は、何事にも興味深く、結構うっかりしてるけど、みんなのリーダー的存在。頭は悪いけど、運動神経抜群。
「あ、それは俺も聞いたことがあるよ。」
今話したのは、相浦和也。彼も同級生。性格は優しくてしっかりしてる。頭はよくて、運動神経は抜群!!歌羽のことが好き。歌羽も和也のことが好き。でもお互いその事を知らないから、付き合っていないし、告白もしてない。早く付き合えばいいのに。
「ただの噂じゃねーか?ないだろ、そんなの。」
こっちは、神谷直樹。直樹は、やはり、頭が悪い。何を隠そう、いつも授業をサボって、屋上で寝ているんだから。ま、運動神経はいいけど。性格はまがったことが大嫌いで、素直。だけど、あまりに素直だから、たまに反感をかっている。口が悪い。
「私もそう思うわ。」
冷静に歌羽が言う。
「俺もかな。第一したっていう人がいないじゃないか。」
和也も信じてない。ま、私もどちらかといえば、信じてないんだけどね。
「本当だって!!」
「そうだよ!」
疑うことを知らないのかな、この人たちは。
「……なら、やってみようぜ、かくれんぼ。」
ちょ、何を言い出すのよ直樹。
「そうね、そんなにいうなら、やってみましょうよ、かくれんぼ。」
う、歌羽まで、何言い出すのよ。
「私もやるー。」
み、実麗まで!?
「俺も!!」
ま、政成まで……。
「俺もやるか。真奈はどうするんだ?」
こうなったやら、やるっきゃないよね…。
「はいはい、私もやります。」
「じゃ、早速今日しようぜ!!12時に、校門前で集合!!」
「おー!!」
この時私達はまだ知らない。これが、1日では終わらないことを…。