因みに花絵が色々と吹き込んでくるのでわたしも多少二次元というものがわかってきた。

そんな花絵だけど学校ではオタクであることを隠している。

本人曰くオタクと言ったら引かれそうで怖いから…だそうだ。

重度のオタクだとしても可愛いからそんなの関係ないと思ったけど花絵は自分の容姿に無自覚だから言わないでおいた。

「あ、そういえば今日英語のリスニングテストがあるんだった……忘れてたぁ。」

「でも、花絵は頭良いから大丈夫だよきっと余裕でいけるって。」

「むっ…そんなこと言って褒めてもアメしか出てこないぞ。」

そういって花絵はミルク味のアメを差し出してきた。

おっ、今日朝ごはんあんま食べられなかったから小腹が空いてたんだよねー。

わたしはアメを取ろうとした

しかし…

「お、サンキュー。」

突然横から伸びてきた手がわたしの目の前でアメを掴んだ。

そしてその手の持ち主である彼はそのままアメを口の中に放り投げた。

わたしのわ……わたしのアメがぁっ!

「ま、間宮くん……。」

「おはよ、花絵ちゃん。」

口をモゴモゴさせながらそう言った彼の名前は間宮麗。

背が高く少し童顔な同級生だ。

………ついでにイケメンで女子からの人気が高い。

そしてわたしの憶測ではあるがこいつは花絵に惚れている。

憶測ってか100%そうだ。

だって行動がわかりやすいし。

でも花絵はそれに気づいていない。

どこまで鈍感なんだか…。