そんなユイが少し可哀そうに思えた。
でも、ユイはユイでユイなりに頑張っているんだ。
そう思うと、やっぱりユイから離れたくない、そう思う。
弁当を食べて、私達は少し語り、昼休みを終えた。
「じゃ、もうすぐ授業だし、準備しよ!」
「そーだね!」
ユイはそう言ってニコリと笑う。
そのときのユイの笑顔を、私は忘れない。
これがユイの最期の本当の笑顔になるなんて、誰も知らなかった。
扉を閉めて、固く固く。
鍵をかけて、心の奥のすべてのすき間にも。
終わりのない幸せなんてない。
いつか幸せは終わってしまうんだ。



