私は“地獄が始まった日”以来、恋もできなくなった。
何もときめかない。

男子の扱いだって最低な扱いになった。


『全部キモいから』

『学校から出てけよ』

『死んで楽になる方法教えてやろうか?』


私の真っ白な気持ちも、真っ黒に染まった。
あれ以来、私に笑顔は消えた。


ユイもほぼ同じように扱われた。
いや、ユイを私からみんな遠ざけたがる。


『なぁあんな奴なんて見捨てろよ』

『ユイが大変な目に合うのは全部ミユのせいだって、わかってる?』

『考え直したほうがいいよ?』


私に聞こえるように、ユイに訴えるみんな。
耳が痛くなる。





「ユイ、ごめんね。いつも私のせいで。」

『大丈夫だから…』

「ごめんね。ごめん…ねえお願い、見捨てないで」

『わかってる、わかってるから…』


いつもそう言い聞かせるユイがいた。
私は、いつも罪悪感から逃れられない生活を送る。

ユイ、ユイに謝りたい。
もっともっと、心から、素直に。

だけど、『ごめんね』の一言しか言えない。
もっと伝えたいのに。

ごめんね…