赤黒いバラ

お昼を食べ終わり、店を出た。

私は思った。

「二度とあの店には行けないわ…。」

「そうだな…。」

にしても、なんであんなことを言ったのかしら。

誕生日おめでとう。それくらいでいいじゃないか。

「なんで、来年も一緒に祝おうな。なんて言ったんですか。」

そう言うと、先生は真っ赤になった。

「まさか、あんな一言どうぞなんて言われると思ってなかったからだよ!!」

咄嗟にあの言葉が出てくるものか?

「来年も一緒に祝おうな。か。来年も桜とデートする?」

いたずらそうに笑い言ったら、

「お望みなら祝ってやろうか?」

と、一枚上手な答えをされた。

「ところで、今2時だけど、4時まで何する?」

4時?美結とかえなが説明会終わるのって、3時じゃないの?

そう思って、時間を確認した。

見事に私が間違ってた。4時まで先生と二人。

本当にデートだ。