家にいてもすることがないので私たちは出掛けた。

「ところで、斗真君とはどうなったの?」

「修羅場になって終わった。」

「…。」

冷静な話し合いで、たんたんと語られるのを待っていたのだろうが…

熱い闘いがあった。そう一言で済ましておこう。

ブレスレットは今は私の左手首にいる。

「そのブレスレット良いね。買ったの?」

「斗真からもらった…。」

「今すぐ捨てようよ…。終わった恋なのに未練たらたらみたいに思われるよ?」

それも試みたけど、なんか悪い気がして…

「よし。海が近いし捨てにいきましょう!!」

「ついでに、志保里も捨てるか…。」

「桜?道連れにするからね?」

こんなやり取りが何となく心地よく思えた。