このまま黙ってると先生帰るよね…

でも、もう少し一緒にいたい…

一緒にいたいと言っても理由なんて無い。

そんなことをぐるぐる頭の中に巡る。

「どうかした?」

「いえ…。でも、何だかんだで重かったんじゃないですか?」

心配して顔を覗きこもうとしてきた。

私は慌てて作り笑いで笑わせるような言葉を言った。

「だから、そんなこと無いって。」

先生は優しいからそう言うこと言うのかな…

そんなことを思ってしまった。

「先生…私…小鳥遊先生のこと好きです。」

気持ちよりも言葉か先に出てしまう。

なんでいま言ったの?言っちゃったの!?

自分を責めてももう遅い。

「桜?いきなりどうした?」

そう言って困惑し心配する先生。

言ったならもう言うか。

変な開き直りをしてしまった私は止められない。

「初日から気になってました。決定的だったのはオープンキャンパスの時です。あのときからずっと。先生のこと好きなんです。」

泣きたいような笑いたいような分からない感情。

先生はただただ困惑している。

そりゃ困るよね。分かってる。

でも気持ちと裏腹に制御が効かなかった。

先生に近寄って私はキスをした。