赤黒いバラ

実験が無事終わり、私は部活に向かっていた。

文化祭に展示する作品は出来上がっているのだが、

行かないと行かないとで色々うるさいのだ。

美術室に着くと、なぜか志保里がいた。

「こんなところで何してるの?志保里部活は?」

「桜!あんたを探してたのよ!」

一体なんの用だろう。

「何よ。今すぐの用事?」

そう言うと、

「小鳥遊先生と最近一緒にいる先輩って誰よ。桜はとられたままでいいの!?」

石持先輩のことだろうか。

あと、私は志保里に小鳥遊先生が好きだとは伝えてない。

「何いってるのよ。まるで先生のことが好きということを前提に話してるわよね。あと、石持先輩と先生が付き合ってるってやけじゃないだろうし。」

そうは言うものの、気になってはいる。

「だって、桜…。最近色々変わったもん。だから、恋したのかなって。お相手はもちろんあいつかなって。」

あいつって。一応先生だぞ。

志保里には色々と筒抜けだね…。

いつかは話そう。

この場では無理だけど。