そんなとき、昇降口手前にて思いがけない遭遇が。 「……松風?」 「ぜぇっ、はぁっ、あっ、蒼井くん!」 食堂のカフェテラスにいた蒼井くん。 わたしを一目見て、はたと気づいたようにイスから腰を浮かせると、 「おいで」 「わわっ!」 グイッと腕を引くじゃありませんか! と同時にイスを引き直して、何事もなかったかのように読書を再開。