「あのっ、どうしたんですか!?」



 返答は、なし。


 グイグイと、痛いくらいにわたしを引っ張って……フラッ。


 廊下を3歩も行かないところで、よろめいた!?



「蒼井くん!」



 思わず、渾身の力でグイッ。


 その拍子にくるっと反転した蒼井くんが、倒れ込んできました。



「だだっ、大丈夫ですかっ!?」


「……うん」



 わたしの肩にもたれかかった、すぐ後。


 ルビーの瞳を細めて……カクッ。



「……あ、蒼井くん?」


「…………」


「蒼井くん! 蒼井くん!」


「…………」



 反応なし。


 というか……意識が、ない!?



「きゃあああっ! しっかりしてください蒼井く――――んっ!!」