『駆琉くん、大丈夫かい?わかりますか?』




先生がきて駆琉に話しかける。



あまり意識がはっきりしていないようだったけど、

再び手に力をいれて、私の手を握った。




「恐いの?」




ゆっくり首を縦に動かす。



やっぱり。



だってこれは駆琉の癖だから。



不安になると
手にぎゅっと力をいれるの。



私には伝わってる。



ちゃんと話せるようになったとき、

聞かせてくれたらそれでいいんだよ。