「こっち来て。」




言われるがままに、蓮についていく。



廊下の突き当たりで立ち止まる。




「駆琉から聞いたよ。
クリスマスのこと。良かったな。」




私に背を向けたままでそう言った。




「蓮に言われても嬉しくないよ。
だって。」




これが私の本音だ。



だって私は蓮のことを




「俺のことをふったから?」




体がびくっと反応して、ぎゅっと口をつぐむ。



私の反応を見て、蓮が言葉を続ける。




「俺のことなんて気にしてたらもったいないよ?俺、ちゃんと諦めるから。

それでも、友達として、親友として、これからも一緒にいてくれる?」




「うん。もちろん。」




蓮がいたから今の私がいるの。



そう言っても間違いではないんだよ。



駆琉と再会出来たのも、

楽しかった思い出も全部。