Only Our Memory

急に、風がふわって下から吹いて、前髪が上がった。



ちょうどその時、駆琉が私のおでこを見た。




「ちづ、その傷…」




「あぁ、これ?」




おでこの左側にある傷をさする。




「私ね、小さい頃どっかから落ちて、怪我したんだって。

おでこの傷はそのときのものだってお母さんが言ってた。

でも、その頃の記憶ってほとんどないんだよね。」




「やっぱり…」




「え?」




「いや、こっちの話。なんでそれ、俺に話してくれたの?」




「わかんない。たぶん駆琉だから。」




「そっか。笑」




「うん。ふふっ。」




つられて駆琉も、ふって笑った。