中1の間は、あの彼と会うことは無かった。



蓮ともずっと気まずくて。



でも春休みに入る前、蓮が謝ってきた。




「ちづる…あの時は、ごめん。でも俺っ




「いいよ。聞きたくない。話すことなんてないから。」




「ごめん。…ごめん。」




「謝んないでよ!だったら、はじめからあんなことしないで。」




「ちづる…。」




「むりだよ。もう蓮の前では笑えない。…行くね。」




「待って!」




蓮の勢いに、思わず立ち止まる。




「俺さ、ちづるの笑顔、すげー好きなんだよ。俺まで嬉しくなるっつーか…

だから、笑わないなんてゆーなよ…。」




蓮が今、どんな気持ちで言っているのか、痛いくらいに伝わる。



でも私は振り返らずに、そのままその場を去った。