Only Our Memory

「ねぇっ…手…。」




「ん?あー。この辺、変質者出るから危ないじゃん?」




さっきまでとは違う柔らかい表情でこっちを見てきた。




「そう言うことなの?」




「そーゆーことなのっ!黙って繋がれときなさい。」




さっきまで、バカみたいに泣いていたのに、

頬をほんのり桃色に染めている私は、どれだけ単純なのだろうか。