しばらく歩いたところで蓮が




「寄り道していかね?」




って言い出したから、たまたま通った小さな公園のベンチに腰掛ける。



なんとなくしんみりした雰囲気になって、話しづらくて蓮の言葉を待つ。



でも沈黙が続くから、空を見上げた。



そうしたら突然視界が暗くなった。



と同時に唇に何かがあたった。



柔らかくて暖かい。



それが蓮のものだと気づくのに少し時間がかかった。




「っ!!」




どんっと、蓮の胸を強く突き放す。




「な、にすんの…?」




「ごめ…




「最っ低!!」




バチンッ!



鈍い音とともにそう言い放って、逃げるように走った。




「ははっ…本当だよな…。」