急にしんと静まり返ったのがちょっと嫌で、置いてある椅子に腰掛けた。



そして眠ったままの駆琉に話しかけた。



聞こえてないし、返事が返ってくるわけもない、ってことはわかってるけど、

声を出さずにはいられなかった。




「駆琉。今日ね、蓮と一緒に来たんだ。駆琉が良くなったらまた3人で遊びに行こう?

それで、それで…。」




言葉が詰まった。



その時、不意に後ろから蓮に抱きしめられた。




「無理して笑うのやめろよ。見てるこっちが辛くなるんだけど。

俺の前では我慢しなくていいから。

今だけは…

駆琉の代わりでいさせて。」




蓮が苦しいくらいに、私の肩に回していた腕に力を入れた。