Only Our Memory

「駆琉が…なんすか。」




蓮が立ち上がって真剣な眼差しで先生を見た。




「昨晩、事故にあった。今は病院にいる。命に別状は無いが、意識は…戻ってないそうだ。」




先生は口をつぐんで目線を下げた。




「そんなっ!ちづるは!?ちづるは、知ってたの…?」




俯いたままこくっと頷く。




「だったら、なんで言ってくんなかったんだよ!」




『蓮!落ち着けって!』




慌ててクラスの男子が蓮を抑える。



それでも蓮は抵抗を止めなかった。




「落ち着いてられっか!心配じゃねーのかよ!」




「心配だよ!」




ばんっ!


机を両手で叩いた。



その一言で蓮の抵抗が収まった。




「言わなかったんじゃない。言えなかったの!

だって、蓮の前では笑ってたかった。


だけど、もう無理…。」