支度が終わって、家を出る。



家から近い学校を選んだから、歩いて行ける距離にある。



短い通学路の途中。




「ちづる?なした?笑」




突然後ろから聞き覚えのある声で呼ばれて、ばっと振り返る。



勢いよく振り向いたのが可笑しかったのか、

くくっ、と笑い出した。




「びっくりさせないでよ、蓮…。」




はぁとため息をついた。



蓮は中学の時から一緒で、駆琉とも仲がいい。



私にとっては良き相談相手。



駆琉のこととか、悩んでるときに助けてくれたのは、いつも蓮だった。