『かけるあのね、ここ登ったらね、なんでも見えるんだよ!』




女の子の声が頭の中に響く。



目を閉じると風景が浮かんでくる。



これって、この公園?




『だってね?かけるがこーんなにちっちゃく見えるんだよ。』




「ねぇやめよぉよ…。」




『だいじょおぶ!』




そう言って身を乗り出して、すぐに嫌な音がした。



ギギギッ。



『えっ?』




「ちづっ!!」




叫んでみても、もう遅かった。



その女の子は手すりと一緒に、

地面に落ちた。