------------
店に来ないってことは実は彼女が犯人かもよ。

だったらサッシが殺されていた可能性もあるわけだ。

全く怖い街だよな。
------------

そんなわけは無いと思いたかった。

でもあの時、僕と彼女とピアスの男以外に人気は無かった。

警察に彼女のことを言わなかったのも、彼女が疑われてはと思ったからだ。

彼女が・・。

でも、そんな・・。



昼間の僕は学校に通っている。

こう見えても夢に向かってまじめに努力しているのだ。

コンビニのバイトは学校が終わってから夕方6時に始まる。

今日も駅から出てまっすぐコンビニに向かっていた。

すると彼女がいた。

彼女がコンビニを通り過ぎて行く。

あの日以来、彼女は店に来なくなった。

今を逃したら次はいつ会えるかわからない。

僕はダッシュで彼女を追いかけた。

「すみません」

追いついて彼女に話しかける。

「はい」

彼女は僕を見ておどろいているようだった。

「ちょっと時間いいですか」

僕は彼女にあの日の出来事を確認したかった。

「えっ? 」

彼女は疑うような表情をしている。

「僕、駅前のコンビニでバイトしている坂本って言います。前にあなたがコンビニに来たとき、この近くで人が殺されたんです。で僕が最初にその人を発見したんですが・・」

「はぁ・・」

彼女はやはり迷惑そうな表情のままだ。