学校に連絡があったのはその日の昼だった。日頃から仲がいいのを知ってか担任の先生がすぐに俺に教えてくれた。
交差点内の事故でわき見運転をしていた運転手に100%の過失があった。

で、結愛は大丈夫なんですか?

命に別状はないらしいわ、ただね。。

先生は何か言おうとしてやめた。自分の目で確かめればいい、そう思い俺もあえてそれ以上は聞かなかった。

その日の学校終わりその足で結愛のいる病院へ向かった。幸いにもその病院は俺の母が働いていて何度か荷物を届けに行った事もあるから場所はすぐにわかった。

病室の前で小さく深呼吸をしてドアを開けよるとすると、中から母と結愛の笑い声が聞こえて少し安心した。

でねー道春ったら

何の話だよ母さん

あら噂をすればね。あなたの小さい時の話結愛ちゃんにしてたの。

母さんやめろよくだらねー

みっ君の事色々聞いちゃったー♪笑

そこには事故したばっかとは思えない結愛の無邪気な笑顔があった。

じゃぁ結愛ちゃん続きはまた今度ね。

はい!楽しみにしてます!

母が病室を出ていこうとした時、道春ちょっといい?とゆうので結愛の方に軽く目をやった。横になったまま小さく結愛が手をふってきた。

どうしたの?

俺が聞くと
さっきまでの楽しそうな母から一変して母は泣きながら震える声で答えた。

結愛ちゃんね...もう...歩けないかも...

え...?

事故の衝撃で...結愛ちゃん..

母はもう言葉が出なかった。
家族ぐるみで仲がよかった為母からしたら俺の幼馴染みの結愛は実の娘のように感じていたのだと思う。
母の背中をさすりながら
人前で弱味をみせず気丈に振る舞う結愛の事を考えたら、心が痛くなった。