授業が終わった。

放課になり、私は本を読んで過ごしていた。

少しすると数人の女子たちが、私の席のまわりに来た。

「・・・ねぇ、菜緒!」

「ん? なに?」

「菜緒は瞬哉君と健斗君、どっちが好きなの?」

・・・ん??

「もう一回言ってくれる?」

「だから!! 菜緒は瞬哉君と健斗君どっちが好きなの?」

ちょっと待って!

瞬哉と健斗は、ただの幼馴染みなんだよ。

それに、私は初恋もまだなのに。

「どっちも好きじゃないよ!」

「へぇー! そうなんだー!!」

女子たちの顔が、明るくなったように見えた。

はぁー・・・。
女子ってめんどくさい。

「おーい! 菜緒!」