この不敵に笑う眼鏡の男…。


松本 稜(とおる)同じ高校の三年生。


あたしたちは、幼馴染み。


「トールちゃんっ。あたし、一人で学校行けるって言ってるでしょっ。」


「ふぅん…結?この前電車の上りと下り間違えて乗ろうとしたのは誰だっけ?」


「あっ、あと学校行く途中で迷子になったのは?」


あたしっ…。

…だよっ。


「トールちゃんの意地悪っ。」



「まぁ、いいけど。お前の遅刻に俺を巻込むなよ。」


そう言いながら、あたしに合わせて歩き出す。