「まぢで死んでくれない?w」

「存在じたい邪魔。消えろブス」

「もー!キモイぃw目が腐る」

そう言っているのはクラスの権力を握る女子三人。

“山田愛理(ヤマダアイリ)”
“小坂玲於奈(コザカレオナ)”
“松崎乙葉(マツザキオトハ)”

愛理は茶髪で美人。
誰にでも対抗できるだけの財力がある。
もちろん親の。

玲於奈は黒髪ロングの美人。
こちらも財力がある。
あとは愛理にくっついている。

乙葉は髪色がピンク。
カワイイ系で財力はそれなり。
ぶりっこでも受け入れられるだけのオーラ
その持ち主。

「おーい!木葉?おいでよ」

そう呼ばれる私。

“篠崎木葉(シノザキコノハ)”

私も財力がある。
自分でいうのもなんだけど美人。
それなりに。
性格は…結構偽ってる。
そうでもないとやってらんない。

「木葉ー!こいつがキモイぃ」

こいつとは “鹿野沙羅(カノサラ)”
この学校に存在する特別採用枠というので学校にいられる子。

財力もないし美人でもない。
引っ込み思案で愛理の嫌いなタイプ。

特別採用枠があるということはここは結構有名なお嬢様学校。

お嬢様学校=おしとやか
じゃないから。いじめはどこにだってある


無くすことなんてできない。
そんなのは当たり前。

いじめを無くそうなんて綺麗事は誰にだっていえる。

でも自分が実際その場にいたらきっと何もしない。いや出来ない。

だって次の標的が決まるから。

この世の中は理不尽なんだ。
そんな世界。

まだ子供たちの私らには学校が視野の全部
世界のすべて。

ここで起きることに目を向けている。
いじめ…恋…友情…。

ただそれだけのこと。

今だって沙羅は水をかけられている。 
キャッキャッいってる三人。

それを見てみぬふりする生徒。
委員長…先生までもが。

そんな理不尽な場所で起きる話をしよう。