「美桜ちゃん、俺らもう帰ろっか?」

「え?」

「ほら、もう日が暮れてきたし。
あんまり遅いとお母さん達が心配するでしょ?」

カァカァ…

確かにもう夕日が見えてる…
こんなに遊んだんだ…


なんだかんだあの後ずっと遊んでた。
あの後も言おうと思った
「私先に帰ります」って…。
でもその言葉は、全部先輩に消された。

「そうですね。そろそろ帰りましょっか」

「え、美桜ちゃん達もう帰るの?」

「う…ん…」

「そっか、それなら美桜帰るぞ?」

「………。」

「みゆ?どうした?」

「……いや、大丈夫。
私も先に帰るね?」

「待て、杉原先輩と帰る方向同じだろ?」

「え……」

「そっか、緒沢さんは俺が送るから
美桜ちゃんよろしくね?」

「はい、みゆもよろしくお願いします」

「おう」

「れ…ん君…」

「どうした?」

「っ……。ううん、なんでもない」

「そう?それなら夜電話するから」

「うん、じゃあね」

「美桜ちゃん、今日電話するから」

「はい、今日はありがとうございました」

「いいや、誘ってくれてありがと
またな」

「はい」