俺の彼女になってもいいよ?

まぁそんなこんなで放課後。

屋上で待っていたのは学年1のモテ男と言われている蕪木湊。

「あ、来てくれたんだ」

私を見つけると、にこっと微笑む蕪木湊。

なんてこった。

まさか手紙の相手がよりによってこいつだなんて。

私この人苦手なんだよなぁ。

あんましゃべったことはないけど。

なんていうかうまくいえないけど。

さっきも微笑むってより微笑みを“作る”
うん、そっちの表現の方があっているような気がする。

何か相手が不快にならないためだけにしている、みたいな、社交辞令、みたいな感じがする。

こうなったらさっさと用件だけ聞いて立ち去ろう。うん。それがいい。

「………何でしょう」

「君俺のこときらいだよね?」

「はい」

なんだ。バレてたのか。なら話は早い。

「そういうことなんで私早くここから去りたいんです。早く用件きかせていただけませんか」

「くっ……くくっ」

私の言葉に蕪木湊は目にうっすら涙を浮かべて押し殺したように笑う。

「………なんですか」

「いーや?別に。面白いな、っておもって」

やっぱ苦手だこの人。

なんていうか掴めない。今のどこが面白いんだろう。

「それでね、本題なんだけど」

「はぁ…………」

もったいぶったように蕪木湊がふぅと一つ息をつく。

「ー…俺の彼女になってもいいよ?」