【完】好きになれよ、俺のこと。



そして画面がホーム画面に切り変わると、10件の不在着信のお知らせが目に止まった。




多分っていうか、絶対お母さんだ。




もう、お母さんったら、相変わらず心配症なんだからぁ。




まぁ、今回は約束忘れちゃった私が悪いんだけどね。




だって、安堂くんのお見舞いに行こうって考えたら、それ以外のことが頭から抜けちゃったの。




それくらい……私にとって、安堂くんの優先順位が高くなってる気がする。




トクン…と鼓動が鳴り、胸の前で、きゅっと手を握りしめる。




なんだろう、この気持ち……。




最近、安堂くんといると感じる、この不思議な気持ちは……。




……あっ、いけないいけない…っ。




気づいたら、ぼーっとしてた。




安堂くんのところに戻らなきゃ。




あんまり遅いと、安堂くん心配しちゃうもんね。