「ねぇ、ひなちゃん」




「なぁに……?」




「俺、ひなちゃんが俺のことで先輩に言い返してくれたの、すっげぇ嬉しかったよ」




「えっ?」




真っ直ぐな瞳で見据えられ、思わずかぁぁっと頬が熱くなる私。




先輩とのやり取り、見られてたの!?




あの時はもう夢中だったから、恥ずかしい……っ!




「あの、それは……」




真っ赤になってどもる私の頭に、安堂くんの手が伸びて、頭をぽんぽんと撫でられた。




やっぱり、安堂くんに頭をぽんぽんされると、なぜか心があったかくなるんだ……。




不思議だね。