それにお世辞でも、私が可愛いなんて言ったら……天と地がひっくり返っちゃう！




「か、かわいくなんて、ないよ！」




「はは、本当鈍感っつーか、天然っつーか」




慌てて否定する私に、安堂くんがそう言って困ったように笑う。




え？ 鈍感？ 天然？


私ってば、鈍感＆天然だったの…!?




「やっぱ、手強いな。

でも俺、決めたから。

引いてなんかやんねぇ───……」




首を傾げて私の顔を覗き込み、なんだか妖しげに微笑んで、そう呟いた安堂くん。




「え？ なんて言ったの？」




「んーん、なんでもねぇ。

ひなちゃんはただ、笑ってくれてればいいってこと！」




気づけば、安堂くんスマイルをお見舞いされちゃった。




ありゃりゃ。


なんだかうまく誤魔化された気もするけど、まぁいっかぁ！




だって、安堂くんの笑顔がなぜかキラキラ輝いてるんだもの。