【完】好きになれよ、俺のこと。



……でも確かに、こんなに笑ったのはいつぶりだろう。




ずっと顔の上にあったのは、いつの間にか張り付いた、上辺だけの笑顔だったから。




そんな俺から笑顔を引き出してくれたのは、間違いなく今目の前にいるこの子で。




『ありがとう……』




俺の微かな声を遮るように、ガラガラッと勢いよく保健室のドアが開いた。




それと同時に聞こえてくる、明るい声。




『よぉ~っす!

陽向ちゃん、大丈夫?』




声のした方を振り向くと、おちゃらけた男が立っていた。




『あっ、委員長!』




隣でベッドに座ったままの陽向が、声を上げる。