【完】好きになれよ、俺のこと。



赤くなった顔を隠すように、俯いた時


「あ、クリームついてる」


そんな安堂くんの声が聞こえた。




え……?




そう思って顔を上げた瞬間、安堂くんの細くて綺麗な指が、私の口の端を拭った。




そしてその指を舐めて、安堂くんはにこっと笑う。




「ん、本当だ。 うまい」




……へ?




い、今起こったこと、理解しきれてないけど……


私の感覚が間違えてなければ…、安堂くんの指が、私の唇に、あ、当たったよね……!?




「あ、あ、あの……っ////」




「ははっ。

ひなちゃん照れすぎだっつーの」




そう言ってからからと笑う安堂くん。




って、安堂くん、全然動揺してない……っ!




ひとり照れてることがなんだか恥ずかしくなって、私はそれを隠すように、残りのシュークリームを一気に口に詰め込んだ。