【完】好きになれよ、俺のこと。



「おっ?

どうした、急にしおらしくなって」




私の異変を察知したのか、安堂くんのそんな優しい声が聞こえてきた。




「だって……安堂くん、甘いもの苦手なのに、こんなお店入って良かったのかなって……」
 


私ばっかり浮かれてて、なんだか申し訳ないよ……。




自己嫌悪に陥り俯く私の頭に、何かが当たった。




え……?




そしてそのまま、頭をぐしゃぐしゃーっと撫でられる。




そろりと頭を上げると、安堂くんの手が私の頭へと伸びていた。




「安堂くん……?」




「ったく、そんなこと気にすんなよ。

俺がただ、ひなちゃんにこの店のシュークリーム食べさせてやりたくて、連れてきただけなんだし」




そう言う安堂くんは、やっぱり優しい笑顔に溢れていて。




「ありがとう……」




安堂くん、やっぱり優しいな……。




でもなんでこんなに、優しくしてくれるのかな……?




今日出逢ったばかりの私に……。