【完】好きになれよ、俺のこと。



ポタポタッ…




次から次へと涙が日記の上に落ち、何個もの淡いしみを作る。




「うっ、うぅっ……叶翔……っ」




日記、私のことばっかりだ……。




ずっとずっと


こんなにも


想い続けてくれていたんだね……。




忘れていても


友達からもう一度、始めようとしてくれたんだ。




どんな想いで


君は笑いかけてくれてたの……?




───『ひなちゃん』


不意に、叶翔の笑顔が脳裏に浮かんだ。




「……っ」




私は居ても立ってもいられなくなって、部屋を走り出ていた。




ただただ、君に会いたくて。




大好きな大好きな


君の元へと


一秒でも早く


会いに行きたくて。




「陽向ちゃん!」


そう呼ぶ那月さんの声を背に受けながら。