【完】好きになれよ、俺のこと。



「え?」




「寒いから、ひなちゃんの手であっためて?」




ね?と首を小さく曲げる安堂くん。




もう5月。


寒くなんかないのに、安堂くんがそう言った理由。




……多分、落ち込む私の気持ちに気づいてくれたんだ。




「……あっためてあげる…!」




「さんきゅ」




私は安堂くんの手を握った。




……ほら、やっぱり。




安堂くんの手は冷たくなんかない。




安心するくらい温かかったんだ。