赤面しながらも、安堂くんの後を着いていく私。
……だけど、安堂くんってやっぱり人気なんだなぁ。
だって、通り過ぎる女の人、みんな安堂くんの方を振り返ってるもの。
そして、その後必ず、私のことを睨むようにして歩いていくんだ。
確かに、釣り合わないよね……。
モデルさんみたいにかっこよくてスタイルのいい安堂くんの隣を歩いてるのが、私みたいななんの取り柄もない子なんだもん。
その時。
「何、あの子。
イケメン君のストーカーか何か?」
通り掛かりに、笑いながら発せられたその言葉が、ひどく胸に突き刺さった。
ストーカー、か……。
それはちょっと傷つくかも……。
はぁ…、と溜め息をついた時。
「ひーなちゃん」
安堂くんの声が降ってきて、顔を上げると、目の前にはひらひらと振られた安堂くんの手。


