【完】好きになれよ、俺のこと。









─────……




那月さんの運転するバイクの後部座席に乗り、着いたのは安堂くんの家。




なんで安堂くんの家に……?




それにさっきの言葉の意味は、一体……。




訳が分からないまま那月さんに促されて、私は安堂くんの部屋に入った。




そして、




「陽向ちゃん、これ見てほしいんだ」




そう言って渡されたのは、病院から帰ってくる間ずっと那月さんが持っていた紙袋。




「え……?」




「事故の時、胸ポケットに入ってたからしくて、さっき貰ってきたんだ。

叶翔は陽向ちゃんに秘密にしてたみたいだけど、誤解を解くためにも知ってほしくて……。

それを見れば、全部分かるはず」




……っ。




学園祭の時の安堂くんとの会話が、頭の中で再生される。




『……安堂くんは……なんでそんなに切なそうに笑うの……?』




そう訊いたら、安堂くんは言ったんだ。




『切なそうに笑う、か……。

…ごめんね、きっとそれは言えない。

俺には、秘密があるから』───