「え!?

あの安堂くんと友達になった!?」




昼休みの騒がしい教室にも響き渡っちゃうんじゃないかってくらい大きな声で、玉城 夏果(たまき なつか)───なっちゃんが叫んだ。




「う、うん……」




あまりのなっちゃんの驚き方に、私の方がびっくりだよ……っ。




「あ! そうか!

陽向は、春休みに交通事故に遭って入院してて、入学が5月になっちゃったから、安堂くんのこと知らないのかぁ!」




「なっちゃん……」




なっちゃんってば、私が事故に遭ったことをからかって、ちょくちょくネタにしてくる。




可愛い顔して、この悪魔めぇ……。




「ごめんごめんって、そんなに睨まないでよぉ!

安堂くんのこと教えてあげるからさっ」




「え、本当!?」




「もちろんよっ!」




なっちゃんが腕を組んで、ドヤ顔で笑う。




私は思わず両手を合わせて、お礼を言っていた。




「ありがとう!」




って、なんでそんなに喜んでるんだろう、私……。




なぜだか無意識のうちに安堂くんのこと知りたいって思ってる自分がいるの。




なんでだろう……。


と、友達として、だよね……?